インフラ初心者も苦手意識を克服!エラーを活かして新卒エンジニアの成長を早める指導ポイントを解説

インフラを学び始めたばかりの新卒エンジニアにとって、最初の関門となる「エラー」。運用保守の現場では避けては通れないエラーに対して、苦手意識を引きずったまま先へ先へと学習を進めても、学習モチベーションはもちろん、ひいては今後のエンジニア人生にも大きな影響を及ぼしてしまいます。
新入社員研修の段階では「指示書をもとに実機を正常に稼働させる」というトレーニングは積めても、予期せぬエラー発生に対して因数分解のように原因を突き止め、解消できるレベルまでは場慣れできないことが多いです。ましてや、「たったひとつのコマンドのミスで障害を起こす可能性がある」という緊張感があると、イレギュラーなエラーが起きた際にパニックになってしまうことも少なくありません。

その状態を防ぐためには、研修段階で基本的なエラーであれば自分の力で解決できるだけの知識・ノウハウを学ぶことはもちろん、トラブルシューティングそのものに慣れ、冷静に取り組める下地・マインドセットを養っておくことが重要です。
今回の記事では、インフラ初心者にエラーの苦手意識を克服させるために、ITCOLLEGEの講師が取り入れている指導法を解説いたします。もし現在の研修コンテンツが「指示書に従った実機オペレーティング」に寄っているなら、今回ご紹介する学習コンテンツと指導のコツをぜひ取り入れて見てください!
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エラーこそ最強の教材!エラー解決を「成功体験の積み重ね」につなげる環境で苦手意識を克服させる
だれもが苦手意識を感じるエラーですが、それはエラーを「自分のミスの結果」と捉えてしまうと、失敗の連続に感じてしまうからです。特にZ世代は「絶対に失敗したくない」という気持ちが強いと言われており、「手順通りやったのに、想定した結果が出ない。」そんな予期せぬトラブルに見舞われ続けるとモチベーションや自己肯定感が下がり続けてしまいますよね。
そこで、ITCOLLEGEの研修では逆に「エラーは絶好のチャンス!」というマインドセットを作り出します。
なぜなら、たとえ失敗してエラーが出たとしても、自分の力でその原因を見つけ出し解消できたなら、それの経験は失敗から「成功体験の積み重ね」に変わっていくからです。
失敗を恐れる新卒エンジニアをポジティブマインドに変えていくために、ITCOLLEGEでは「そもそも研修は本番ではないので、いくら失敗しても良い。失敗から学び、次に活かすことが大事」という価値観を繰り返し伝えながら、技術指導を行っていきます。

最初に、エラーメッセージの理解を促す
運用保守の仕事に欠かせないのが、障害発生時のエスカレーションです。自分一人では解決できない障害に直面した際に、障害内容を把握し、正確に周囲のメンバーへ情報を伝達することも新人エンジニアの重要なスキルです。
しかし、初心者は「コンソールに何かエラーメッセージが英語で出てます!」とパニックになってしまうことも。たとえば、指定したファイルやディレクトリが存在しないことを表す「No such file or directory」という単純なエラーメッセージでも、そもそも英語というだけで焦って思考停止してしまうこともあります。
いくら周囲の先輩エンジニアがサポートしてくれるとはいえ、障害発生時に「コンソールに何かエラーメッセージが英語で出てます!」という報告では仕事として成り立ちませんので、まずは基本として焦らずエラーメッセージを読み解き、内容を理解するように促します。エラーメッセージには、答えを導き出すヒントが隠されています。まずはメッセージの意味を理解し、思い当たる原因を脳内でピックアップする習慣を身に付けていただきます。
隣でトラブルシューティングの基本を教え込む
エラーメッセージを正確に理解する習慣と同時に、エラー解決の基本手順を学ばせます。
まずは「手順を知る」というステップを踏み、ログファイルの確認方法や関連情報を見つけ出すスキルから指導していきます。受講者の前で/var/logディレクトリに保存されているログの確認や、tail、grepなどのコマンドを使った効率的なトラブルシューティングの方法を実演しながら、「実際に操作して解消できた」という成功体験を積んでいただきます。
自分で原因・解消法を探し出すスキルを養う
しかし、隣で実演して教えているばかりでは講師に依存してしまい、自立できません。初歩の初歩が身に付いてきたら、自力で原因と解消法を探し出すように促していきます。
研修で利用するCiscoルーターやWindows Server、Linux、AWSのエラー例や解決法は、Web上にいくらでも転がっています。エンジニアとして自走するためには、それらのWeb上のリソースやエンジニアコミュニティを有効活用し、目の前の課題に近いエラーパターンと解消法を探し出して検証するスキルも重要です。
最初に見つけた方法にこだわるのではなく、1次情報や類似の解決パターンなど複数の情報にあたって信頼性が高い情報を集め、取捨選択し、検証し、問題を解決する習慣をつけていくことで、徐々に自信もつき、自走できるようになっていきます。
あえて「障害発生している環境」を用意して、日常的にエラーに触れさせる
研修ではあえて障害が生じているネットワーク環境・Linux環境を渡し、原因調査・復旧/修正・結果報告を1セットとした複数の演習トレーニングを行います。課題としては複数のLinuxコマンドを用いたファイルの書き換えや権限変更などの基礎的なものから段階的に取り組み、エラーのパターンに慣れさせていきます。研修コースに応じて日数は異なりますが、最低でも10日間をトラブルシューティング演習に割いています。
挫折しないインフラ研修なら、ITCOLLEGEにお任せください
ここまで、インフラを学び始めたばかりの初心者にエラーへの苦手意識を克服させるマインドセットと指導のポイントをご紹介してきました。これらのポイントは、実際にOJTで新卒エンジニアを指導している先輩エンジニアにとっては、当たり前のことかもしれません。しかし、いきなり実戦投入してゼロから育てていくのは、現場のエンジニアにとって負担になることも。研修段階で、新人エンジニアに必要なマインドセットやインフラ知識を備えておけば、配属後の成長スピードも早められます。
ITCOLLEGEのエンジニア研修は、文系・未経験者を含めて「完走率99.9%」を達成しております。オンプレミスサーバー・ネットワークの基礎からAWSまで、実践的なインフラ構築・運用スキルを養う9種類の研修プランをご用意しておりますので、インフラ研修をお探しのお客様はぜひお気軽にご相談ください。

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